✽大工のいろは✽ 【2015/07/01更新】丸太の墨付け・加工②
丸太の墨付け・加工① のつづきです。
【組み手の合わせ方】
青塗り=桁鼻ホゾを示す。
赤線=組丸太ホゾを示す。
緑線=柱のホゾを示す。
組丸太(赤色)・桁鼻(青色)にホゾ穴(緑色)をあけますが、この際に双方が矢印側に引っ張られるようにホゾ穴を開けましょう。
⑭組丸太の柱・吊り束のホゾ穴・垂木の口脇を刻みます。
⑮組み丸太の各柱・吊り束の型を取ります。
※組み丸太の基準墨を水平になるように設置し、各材料が垂直になるようにしましょう。
⑯各柱・吊り束等の型加工が終了します。
※この時に、丸桁基準墨を基に柱・吊り束に峠からの下がり基準墨をつけます。
※各柱・吊り束の峠からの下がり墨を付けて、初めて各部材に内法等の墨を付けます。
⑰下記写真のような定規を作り、丸桁に欄間シャクリ・壁シャクリをつけます。
※この時ビス留め位置に注意しましょう。
欄間シャクリは、幅1寸1分×深さ7分程度。
※今回の欄間はアルミサッシを使います。
⑱隅木の落ち掛りを刻みます。(落ち掛りが大きい場合は写真のように渡りアゴにしましょう)
垂木の口脇墨(上部緑色)より、隅木の落ち掛り深さからB点を出します。
B点より落ち掛り勾配(平の半勾配)を出します。
※角材の時はA方向の45度で出しますが、丸太では長い距離になり狂いが出ます。
※この時に、基準墨(下部緑色)とB点の高さを測ります。
B点より、隅木幅墨(青色)に90度となる線B-C(赤色)を引きます。
上記で引いた隅(B-C)が、一枚目の写真の時に測ったB点と基準墨の高さと同じになる位置にC点を設定します。
C点より、落ち掛り勾配(平の半勾配)を出します。
※B点・C点は隅木の対し45度であり、基準墨からの高さは同一である。
⑲受け丸太の隅木落ち掛り加工完了後に桁鼻を設置し、桁鼻の落ち掛りを加工します。
※この時、桁鼻の隅木幅は実際より狭くします。実際に丸太が組みあがった時に正規の幅に 手直しするようにしましょう。
※この時、写真のように仮の隅木を使うと失敗しません。
⑳桁鼻を必要な長さに切り、化粧垂木の墨を出し平勾配にカットします。
以上、丸太・丸桁の墨付け・加工でした。
※この内容は簡単に説明したものであり、全てに当てはまるものではありませ。
※現場見学を随時開催しております。お問い合わせ頂ければ、ご案内させて頂きます。