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面白い!大工の技術「大工のいろは」―大工必見!技術公開中―

✽大工のいろは✽  2015/07/01更新丸太の墨付け・加工①

只今作業中ですので、丸太・丸桁(杉磨き丸太)の墨付け・加工は随時更新していきます。

丸桁の墨付けって大変ですよね?
そこで私は下の写真のように真直ぐでしなり、尚且つある程度の厚みがある材料を定規代わりに使います。


maruta0021.jpg

その定規板を足で押さえ、左手でしならせる。
それを定規に墨付けを行います。
これにより、長い墨を引く事が容易にできます。
※これは必要寸法墨等を出したうえでの作業です。

①丸太の縦の芯墨を決める(赤色)
 ※この時、背割れ部分に芯墨が掛からないように心がける。

②垂木の勾配墨を決める(緑色)
 ※この時、丸太の反りに注意!垂木口脇が深く入り過ぎないように。

③垂木の峠(赤と緑の交差部分)から基準となる横墨を決める(青色)
 ※この時、末口にも同じ位置に設定出来る位置にする。

maruta0031.jpg

④丸太を垂木の勾配墨(緑色)が垂直になるようにし、垂木の口脇墨を付ける。
 ※この時、上記で書いたように垂木の勾配墨を垂直にしないと、垂木の口脇の高さが合いません。

maruta004-11.jpg

⑤丸太と丸太の組み手の部分に必要なホゾ穴を掘る

maruta0051.jpgmaruta0063.jpg 丸太専用チェーンのみ

組み手部分のホゾ穴寸法。今回は材料の大きさ等を考慮して下記の寸法にしました。
柱や吊り束のホゾは、3寸×2寸の寸法にしました。

hozo41.jpg

⑥柱のホゾを作ります。
※この時に、基準墨からホゾの高さを設定しましょう。

maruta7.jpg

⑦もう一方の丸太の組み手の鼻になる部分を切断し、ホゾを作ります。
※この時に1~4工程の芯墨・垂木の口脇墨・基準墨を出してから切ります。
 組丸太には垂木の位置は出さないように!

※この時に、鼻の長さ・ホゾの長さは一気に必要長さを作らずに、余裕を持って造りましょう。

maruta7-3.jpg

⑧上記の鼻部分を組む部分に設定し、受け丸太の型を取ります。
※この時は、大まかな型取りにします。
※この時は、基準墨・芯墨・垂木の口脇墨を合わせて型を取ります。

maruta7-2.jpg

⑨型を大まかに刻みます。

maruta7-1.jpg

⑩8~9の工程を何度か繰り返し、型取りが完了します。

maruta-hana.jpg

※垂木の口脇の隅・基準隅・芯隅が合っている事を確認しましょう。

maruta-hana2.jpg

⑪組み合わせる丸太に大まかにホゾを作り、1~6までの工程で造った受け丸太に、設置し桁鼻8~10同様に型を取り加工します。
※この時に、各丸太をレベル等で基準墨が水平になるように置きます。
※受け丸太・組丸太を直角に配置する事も忘れないようにしましょう。

ukemaruta.jpgukemaruta2.jpg






⑫型取りが完了。
※この時、垂木の口脇の隅・基準隅・芯隅がが合っている事を確認しましょう。

maruta-kumite4.jpg

maruta-kumite3.jpg










⑬先に造った桁鼻も設置して見ましょう。
※この時、組み丸太に柱・垂木の位置・隅木の隅・桁鼻の切り位置を墨付けします。

maruta-kumite2.jpg

 

「組み手の合わせ方」へつづきます

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